ブログBlog

足の外来(2)幼児編

2021.08.31

前回その1の続きになります。

 

今回は、カラダの発達段階をまじえて

 

足の発育をメインにお話しします。

 

 

 

 

 

 

幼稚園や保育園、お子さんの足育講座でもよくお伝えさせていただいている内容です。

 

まず始めに、足の発育について、あえて重要といえる点を挙げるとすれば、それは骨の構造の発育になると思います。

 

発達段階の中で、どのような環境をで発育を経て、どのような形に形成されるのか、それがとても大切だという事が言えます。

 

 

 

冒頭から少し話がずれてしまうかもしれませんが、カラダの運動器をシンプルに考えてみる際に、機能と構造という2つの視点を持って考えてみていいかなあと思います。

 

(ちょっと面倒に感じる方は、↓の足の発育あたりからみてみてください)

 

 

今日は足の話ですので、足で例えますね。

 

機能は、足の指がうまく使えるとか、片足だちの能力が高いとか、それらの機能的な面や、運動神経的な能力などの評価となります。(ここでいう筋肉や神経)

 

構造は、それを支えている形(足の骨の形、膝の角度とか)です。

 

冒頭で構造が大切と言っていたのは

 

機能は構造に依存し、大きな影響を受けるからです。

 

 

例えば、同じスクワット動作(機能)を、同じ運動条件(10回✖️3セット)でしてみても、X脚とO脚(構造)の人では、膝の曲がる角度に違いがでるし、筋肉や組織にかかるストレス(負荷)にも違いがでてきます。

 

だから同じ運動動作のように筋トレをしていても、個人によって違うカラダつきになったりします。

 

 

 

 

形成がなぜ大切?

 

 

先ほど話したように、少なからず機能は常に構造に依存しているという事がいえます。

 

それは構造の方が土台になるからです。

 

これはスポーツなどの障害予防についての観点からも重要な考え方になります。

 

しかし安直に、構造が良いから=機能が高いとも言い切れません

 

なんか話が固くなってしまいますが、、、

 

構造に機能が依存してるなら、その逆もあるでしょ!って思う方もいるかもしれません。

 

確かにそうとも言えるし、説明できるケースもみられます。

 

実際、足でいうと、足や足趾に理想といえない変形があったりしても、運動能力が高いという子や、スポーツが上手い選手はいます。

 

これらはコーディネーションとして、また違った観点になるので、詳しくお話しできる時に書きたいなと思います。

 

足について話を戻しますね。

 

 

 

 

 

 

幼児期の足の発育について

 

 

機能が構造(形)に依存しているのであれば、

 

根本的に大切な考え方としていえる事があります。

 

 

 

 

それは、形成された骨の構造は、

 

生涯を通して、全身に大きな影響を与える要因になる

 

という事です。

 

 

何が伝えたいかというと、足の発育について

 

できる限り、良い形で構造を形成できるのであれば、

 

本人の将来のためにきっとプラスになるという事。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

足と発育過程について

 

 

 

子どもの骨は、大人の骨と違い、すごく柔らかい状態としての段階があります。

 

 

生まれた時は、軟骨のような柔らかい状態から、大人のカラダになるにつれて徐々に硬い骨へと成長していくのです。

 

 

 

だから大人になりきる前の子供たちは、カラダを形成している真っ最中。

 

A面はまだまだ発育していく段階です。

 

( 例⇒ まだまだ身長が伸びる)

 

 

しかしこれは、裏を返しB面で考えてみると、

 

この時期の環境や条件が悪ければ、

 

変形もしやすいという事になります。

 

( 足の例⇒ 扁平足、浮指、外反母趾、X脚、O脚)

 

 

 

 

 

 

足の健全な構造をどう形成するか?

 

 

 

足の発育をメインに考えた時に、

 

成長段階でどんなカタチを形成できたほうがいいのか?

 

 

 

そこで大切になってくるのが

 

土踏まずという構造(アーチ)です。

 

 

 

きっと一度は耳にしたり、

 

自分には土踏まずあるのかな?

 

と気にされた事がある方も、多いのではないでしょうか?

 

 

 

 

 

 

↑骨が赤い線のよう配列されている状態

 

これを土踏(アーチ構造)といいます。

 

 

 

 

 

 

土踏まずの発育過程

 

 

土踏まずは、3歳頃から本格的に土台の形成を始め

 

おおよ6、7歳くらいまでにそのベースを作ります

 

 

この過程をみてみても幼児期からの足の運動発育や、正しい靴選びの重要性がわかります。

 

 

 

それでは、どうすればこの土踏まずは形成できるのか?

 

ありきたりな回答になってしまうかもしれませんが、、、

 

発達段階の中で、重要といえるポイント2つあります。

 

 

 

それは

 

・足、足趾の運動刺激により健全なアーチが形成される

 

・発育に合わせた、正しい性能とサイズの靴を選択する

 

 

です。

 

 

 

それでは形成は幼児期でお終い?過ぎてしまったらもう意味ない?

 

というとこれはベースができ上がる段階の話しで、その後もカラダの形成は続く大切な時期です。

 

 

大きな節目として次に重要なのが、第二性徴期です。

 

ここに向けまた子供たちは徐々に大人のカラダに近づいていきます。

 

 

 

第二性徴期に入る時期の目安ものせますね。

 

 

 

 

目安

 

男子では10歳から13歳

 

女子では8歳から12歳

 

 

 

 

個人差と男女差はありますが、だいたい小学生の後半から中学生にかけてです。

 

 

このあたりにさしかかってくると、まだ成人同様とはいえませんが、これからの生涯を付き合っていくカラダの形(土台)や、パターンみたいなものがほぼ出来上がってきます。

 

 

 

 

その時期になった時、足の理想の形は、

 

(土踏まず)アーチが良い状態で形成されている事です。

 

 

 

 

もし、これがうまく形成できなかったり、変形してしまったりする事があれば、それは将来にとって望ましい事とはいえず、改善へ向けてアプローチした方がよいと考えています。

 

 

 

ちょっと駆け足+言葉たらずだったかもしれませんが、、、

 

今回はここまでとします。

 

雑な文にお付き合いありがとうございます。

 

 

 

 

 

まとめはこんな感じです。

 

 

 

 

まとめ 

 

 

①幼児期から、足の運動発育や、正しい靴選びは大切

 

②発育段階で、土踏まずを形成できると良い

 

③成長期を経た段階での構造が、今後の人生に影響する

 

 

 

 

 

 

大人や年配になってから出現する足の変形や問題も、幼児期の健全な発育がトラブル予防にも繋がってきます。成長中のお子さんの発達や、靴選びには気を配ってあげてくださいね

 

 

また余談ですが、骨のアライメントでいえば姿勢の良さとか、動作でいえばしゃがめるとか、込めないなども、この時期の内容に共通してくるところがあります

 

またそちらのほうも続編で書けたらなと思います。

 

 

 

 

そんな感じで、当分のブログは足の専門外来シリーズで書いて行こうと思います。

 

ちょっとバタバタしているので、ペース配分は余裕をみてになってしまいますが…

 

いつも関係ない事ばかり書いていてすみません 笑

 

もちろんたまに関係ないの挟みつついきます 笑

 

ご自身でもご家族でも、足の問題が気になる方はたまに覗いてみてくださいね。

 

改善のために何か参考になる内容があれば幸いであります。

 

大人になって出現する足の問題はどうなんだ?とか

外反母趾変形にはどうしたらいい?とか

インソールって意味あるのか?とか

ウオノメやマメが痛くて困るとか

靴の選び方がわからない?とかとか

 

様々なお悩みや、疑問をもたれてる患者さまが多くいます。

 

またこれらについても続編に書いて行きますね。

 

 

 

次回は小学2年生から小学6年生までの4年間で足の形が改善した症例を交えながら、具体的な当院で提供できる流れをお話できたらなと思います。

 

 

 

それでは皆さま、健康な足で快適な日々をおすごしくださいませ。